脳と発達
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難治てんかんと最重度の精神運動発達遅滞を示したCostello症候群の3例
富士川 善直須貝 研司福水 道郎花岡 繁佐々木 征行加我 牧子
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2001 年 33 巻 5 号 p. 430-435

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抄録
難治てんかんと退行, 最重度の精神運動発達遅滞を呈したCostello症候群 (CS) の3症例を報告する.今までの報告では, CSでは痙攣の合併は8%と少なく, 精神遅滞も軽度から中等度とされているが, 今回の3症例では極めて難治のてんかんと最重度の精神運動発達遅滞を示した.てんかん類型は, 症候性局在関連てんかんが2例, West症候群から変容したLennox-Gastaut症候群が1例であった.退行・精神運動発達遅滞が重度であったのは, てんかんが難治であったためと考えられ, てんかんを合併した場合は, CSの中枢神経症状ははるかに重篤な場合があり注意を要する.
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© 日本小児小児神経学会
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