脳と発達
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Eyelid myoclonia with absencesの兄弟例
八木 信一松沢 純子本郷 和久山谷 美和宮脇 利男小西 徹
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キーワード: 同胞例, 遺伝素因, 光感受性
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2001 年 33 巻 6 号 p. 517-522

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抄録

Eyelid myoclonia with absences (EMA) の兄弟例を報告した. 症例はそれぞれ7歳, 5歳であり, 両症例ともに2歳頃から頻回の瞬きを認めチックとして観察されていたが, 徐々にチック症状が目立ってきた. 兄弟とも診察中に眼瞼の震えに伴い, 眼球上転および頭部後屈を認めたため, 眼瞼ミオクロニーを伴うてんかん発作を考え発作時脳波を施行したところ, 両症例ともに発作に一致して広汎性不規則棘徐波を認めた. また, 過呼吸賦活および18f/sの閃光刺激により発作が誘発され, 臨床および脳波学的にEMAと診断した. 家族歴では母の叔母とその長男 (母親の従兄弟) に大発作の既往があり, また, 従弟 (母方) に熱性痙攣を認めたことから遺伝素因の関与が考えられた.

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© 日本小児小児神経学会
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