日本温泉気候物理医学会雑誌
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原著
冬期と夏期の20分間入浴における心血管反応と主観的反応の比較
美和 千尋, 島崎 博也, 水谷 真康, 森 康則, 前田 一範, 中村 毅, 出口 晃
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2021 年 84 巻 2 号 p. 65-74

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抄録

  背景:この研究の目的は,入浴直後,入浴中,浴槽から出た後の心血管および心理的反応を夏期と冬期と比較することである.

  方法:10人の若年被験者(29.6±1.5歳)を対象として,夏には40℃,冬は42℃で20分入浴を行った.冬期の室温と湿度は20.1℃,56.7%,夏期は27.0℃,58.3%.鼓膜温(Tty)は,サーミスタにより温度計で,収縮期血圧(SBP)および拡張期血圧(DBP)と心拍数(HR)は自動血圧計で測定し,HRとSBPの積値をダブルプロダクト(DP)とした.心理的な温熱感および快適感は,7点スケールを用いて評価した.

  結果:入浴直後には,両季節においてSBPとDPにおいて有意な増加を示した.他のパラメータには有意差は認められなかった.Tty,HR,DPでは,入浴中の冬期と夏期の間に有意差が認められた.出浴直後のHRとDPは,冬期は夏期に比べて有意な低下が示された.温熱感と快適感は,両季節で有意な負の相関が観察され,その相関の強さは冬期よりも夏期の方が大きかった.

  結論:入浴時の心血管への影響および心理的反応は,42℃の湯温である冬期の方が40℃の湯温である夏期に比べて大きい.しかしながら,冬期は夏期に比べ,湯温の高い入浴が快適感を損なわないため,入浴時間が長くなると考えられる.

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© 2021 日本温泉気候物理医学会
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