帯広大谷短期大学紀要
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研究ノート
食品衛生学受講による衛生管理の意識
スタンプ培地法を用いて
林 千登勢
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2019 年 56 巻 p. 65-68

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抄録

 1年次の栄養士課程の学生に,調理器具の洗浄状態や細菌類の付着しやすい場所など,調理室内の衛生状態を把握することや普段は目には見えない細菌の存在認識を高めてもらう目的で,調理室内のまな板,調理台引き出し,スポンジについて簡易的なスタンプ培地法を用い,微生物検査を実施した。野菜用,魚専用,肉専用まな板からは大腸菌,黄色ブドウ球菌は検出されなかったが,一般細菌はごく軽度または軽度に汚染されている状態のものがあった。すべてのスポンジからは軽度または中程度の汚染が確認された。学生が調理室内に持ち込むスマートフォンについて協力を得た学生のみの検査を行ったが,黄色ブドウ球菌はごく軽度もしくは軽度の汚染が認められた。一般細菌では17台中12台が軽度に汚染されていた。今回の検査で,細菌を肉眼で確認することにより,汚染状況や衛生管理の大切さを意識できているか,今後の行動を確認していきたい。

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