耳鼻咽喉科展望
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第35回 日本医用エアロゾル研究会
抗インフルエンザウイルス吸入剤の上気道標的部位への局所投与における最適吸気条件の検討
高野 頌北里 翔大村山 史秀進藤 千代彦楠澤 英夫伊藤 正行
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2012 年 55 巻 Supplement1 号 p. s49-s55

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抄録

上気道感染症としての季節性インフルエンザ治療に, ドライパウダー吸入剤として製剤化された抗インフルエンザウイルス吸入剤が臨床適用されている。吸入剤の気道局所送達率が薬剤の粒子径分布と吸気条件に依存することから, 本報ではこの最適吸気条件を検討した。実験には, 吸入剤として, ザナミビル水和物製剤およびラニナミビルオクタン酸エステル水和物製剤を用いた。製剤の粒子径分布の測定結果および気道粒子沈着解析の結果から, 上気道局所への製剤送達率は吸気条件により変化し, 最適吸気条件は正座位での正常時吸気であることを明らかにした。

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© 2012 耳鼻咽喉科展望会
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