1994 年 37 巻 3 号 p. 270-287
頭頸部領域における節外性non-Hodgkin lymphoma (NHL) 65例について免疫組織学的に分類し, 発生部位別に年齢・性別・予後・治療等を検討した。それぞれについて, 生存率を求め, 比較した。発生部位は, 扁桃25例, 舌根10例, 上咽頭5例, 鼻腔9例, 上顎洞5例, 篩骨洞3例, 顎下腺2例, 喉頭2例, その他軟口蓋, 歯肉, 涙嚢, 頸部軟組織が各々1例であった。予後を左右する因子として, 性別, 発生部位, 免疫形質, 組織の壊死の有無が関与していると考えられた。また, 5例の境界病変についてもNHLとの関連を検討した。