抄録
外耳道後壁保存型手術を行った弛緩部型真珠腫109例について、術中確認した真珠腫の進展範囲(Stage分類)と術前後の含気程度(CT)、聴力、再発率との関係を調べた。
1.94%の症例で手術により含気が改善または維持したが、真珠腫進展範囲と再含気程度の関係は多彩で明らかな相関はなかった。
2.Stage別の術後聴力成績は、I、II、IIIの順に成功率67%、73%、67%で真珠腫の進展範囲にはあまり影響を受けなかった。
3.Stage別の再形成性再発率は、I、II、IIIの順に4.7%、10.9%、20.8%で真珠腫の進展度が進むほど高くなった。
進展度分類は、含気度を指標としたCWU術後の治癒形態を必ずしも予測する材料にならないが、再形成性再発率は進展度に影響されることが推測された。