Otology Japan
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原著論文
成人弛緩部型真珠腫症の年齢因子に関する解析
新鍋 晶浩原 真理子松澤 真吾長谷川 雅世児玉 梢金沢 弘美金澤 丈治吉田 尚弘飯野 ゆき子
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2011 年 21 巻 1 号 p. 8-12

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抄録
成人の弛緩部型真珠腫の臨床像に年齢による違いがみられるか検討をおこなった。対象は当院で鼓室形成術をおこなった弛緩部型真珠腫新鮮例99耳とし、20歳代および30歳代を若年群(41耳)、50歳代および60歳代を高齢群(42耳)とし以下の3項目、1)術前の側頭骨CTをもとに計測した乳突蜂巣断面積、2)術後中耳腔含気化の程度、3)日本耳科学会2000年度案に基づいた術後聴力成績、に関して比較検討をおこなった。結果、以下のごとく統計学的に有意差を認めた。1)若年群は有意に乳突蜂巣断面積が大きい(P<0.001、t検定)。2)若年群は術後乳突蜂巣の含気化が有意に良好(P<0.001、χ2検定)。3)若年群は術後聴力成績が有意に良好(P<0.001、χ2検定)。年齢により成人の弛緩部型真珠腫の臨床像に大きな違いがみられた。この2群間において真珠腫の成因が異なっている可能性があると推察された。
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© 2011 日本耳科学会
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