2025 年 3 巻 1 号 p. 3-11
慢性期病棟に入院する高齢患者における食事動作自立に関連する因子とカットオフ値を横断的に調査した。当院慢性期病棟に新規入棟した166人を分析対象とし、年齢、性別、要介護度、診断名、チャールソン併存疾患指数、体格指数、右足下腿周径、機能的自立度評価法、Cognitive Test for Severe Dementia(以下、CTSD)、改訂長谷川式簡易知能スケール、認知症行動障害尺度、障害高齢者の日常生活自立度を調査した。結果、食事自立の可否に関連する因子としてCTSDが選択された。食事自立には認知機能が関連する可能性が示唆され、CTSDのカットオフ値(26/27点)をもとに作業療法介入の方針を検討することに役立てられることが示唆された。