2004 年 73 巻 2 号 p. 224
希土類イオンにおける4f殻内電子遷移はスクリーニング効果により母体の種類に大きく左右されず,各元素に特有の波長で,鋭くかつ温度依存性がきわめて小さい発光スペクトルを示す.このような希土類元素特有の発光特性を半導体を母体として電流注入により実現することはきわめて魅力的である.Er発光中心の単一化が達成されているEr,O共添加GaAsを発光層とする発光ダイオードを有機金属気相エピタキシャル法により作製し,室温において1.54μm領域にEr発光を観測することに成功している.また,発光特性の注入電流密度依存性より従来の報告を大きくしのぐEr励起断面積が得られることを明らかにしている.