2006 年 75 巻 1 号 p. 53-57
高温超伝導体の発見から今年は20年目となり,当初,ノイズが高く,実用化が危ぶまれていた超伝導量子干渉素子(SQUID)磁気センサーも実用化が進んできた.特に新しい応用分野として,食品や医薬品内の異物検査装置への適用が注目されている.食品内異物検査装置は昨年度,商品化されて販売が始められており,消費者の食の安全に対する意識の高まりと相まって,国内外から多くの引き合いがある.今回商品化に結びついた食品内異物検査システムを中心に,現状および展望を述べる.