2006 年 75 巻 2 号 p. 196-201
環境汚染,エネルギーの大量消費などが人類にとって早急に解決すべき課題となっている今,地球環境への負荷が少ない「バイオミメティックス」を用いた材料プロセッシングが注目されている.本稿では,「生物の形に学ぶ」,「生物のプロセスに学ぶ」,「生物の機能に学ぶ」という三つのアプローチから,われわれが行っている「バイオミメティックス」を用いた材料プロセッシングの試みについて紹介する.アプローチ「生物の形に学ぶ」では透明超はっ水薄膜について,アプローチ「生物のプロセスに学ぶ」では自己組織化単分子膜を用いた各種マイクロパターンの作製について,アプローチ「生物の機能に学ぶ」では微細構造化したInNのエレクトロクロミック特性について述べる.