大気圧下にて簡単に生成可能なLF(LowFrequency)マイクロプラズマジェットが,物理的にも応用面でも,注目されている.ヘリウムガス流束の近傍に低周波高電圧を印加した電極を設置するだけで,グロー放電のようなプラズマを,50μmから数十mm程度の大きさでさまざまな形状にて生成できる.高速度撮影によると,一見細長く伸びるジェットは,実は,10km/s程度の高速で移動する小さな発光体(プラズマ塊)である.すなわち,大気中へ射出されるヘリウムガス流束中の間欠的な部分放電である.このジェットを液体に照射することにより,液中プラズマプロセシングが安定して行えるなど,幅広い条件下でプロセス応用が可能である.