応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
解説
ここまで来ている量子暗号
−量子暗号技術の最前線と今後の課題−
長谷川 俊夫
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2010 年 79 巻 2 号 p. 104-111

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抄録

量子暗号は,量子情報技術の中でいちばん素朴に量子力学的効果を利用し実現でき,これまで多くの実験やそのシステム化,製品化もされていて,実用化にいちばん近い技術である.これまで通信距離数百km前後の多くの長距離実験やフィールド試験が行われている.最近では理論研究の進歩により,単一光子源を用いなくても微弱レーザー光で厳密な無条件安全性が達成できる方式が提案され開発が進められている.本稿では,量子暗号の基本原理,微弱コヒーレント光を用いた従来の実験例や安全性解析,微弱コヒーレント光を用いても長距離での安全性が確保できるような最近のデコイ方式などの実験動向も説明する.現状の課題や今後の展望について述べる.

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© 2010 公益社団法人応用物理学会
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