人工心臓は,自然心臓のポンプ機能を代行して全身の血液循環を維持する装置であり,重症心不全患者に対する一時的使用や心臓移植までのつなぎとして広く臨床応用されている.また近年では,半永久的な使用を目的とした体内埋込み型人工心臓の開発・臨床応用も進められており,技術開発の進歩とともに臨床成績も急速に向上しつつある.このような次世代型の人工心臓システムは,心臓移植を受けることができない多くの重症心不全患者を救命するとともに,安全な長期間使用と高い生活の質を提供して社会復帰を実現し得るものであり,日常医療の一環となって多くの患者に福音をもたらす日が1日も早く訪れることが望まれる.