面光源である有機EL素子では,外部に放出される発光の他,薄膜内を導波する伝搬光,基板内に閉じ込められる伝搬光があり,更に励起分子の放射場と金属電極との相互作用で生じる表面プラズモン共鳴,電子散乱,電子励起などの非伝搬光により放射エネルギーが散逸している.これらの光学損失により,素子の外部量子効率は20〜30%の範囲に制限されており,光取り出し効率の改善が期待されている.本稿では,これら広範囲の光学現象を体系的に捉える解析および実験事例を紹介すると共に,高効率化に向けた開発指針と可能性について述べる.