2013 年 82 巻 5 号 p. 385-389
有機分子が固体表面に化学吸着する過程で,分子が自発的に集合し,形成される単分子膜は,Self-Assembled Monolayer(SAM, 日本語では自己集積化単分子膜あるいは自己組織化単分子膜)と呼ばれる.SAM形成により,固体表面がくまなく有機分子で覆われることにより,表面物性が劇的に改変される.シリコンへのSAM被覆は,その半導体材料としての有用性を考えると重要な研究課題である.本稿では,SAM被覆によるシリコンの機能化について,基板最表面のシリコン原子と有機分子が共有結合によってつながっている,直接結合型のSAMを中心に解説する.