2014 年 83 巻 12 号 p. 1002-1006
単純スケーリングによるSiトランジスタの性能向上限界を打破し,CMOS集積回路の高性能化および低消費電力化を実現するためには,新材料・新構造トランジスタの導入が必須である.本稿では,高移動度材料であるInGaAsをチャネルに用いた三角形状トランジスタの試作結果を報告する.有機金属気相成長の際に形成される(111)Bファセットを利用することで,通常の(100)面より高い移動度増大を実現することができた.また,本素子はオフリーク電流低減に有効な立体型トランジスタ構造をとっており,高性能・低消費電力CMOS応用へ向けて大変有望である.