2014 年 83 巻 9 号 p. 747-751
ワイドギャップ半導体はグリーンイノベーションを担う重要な材料である.大気圧薄膜形成プロセスは,材料・デバイスプロセスの両面から,これまでの真空プロセスと比較して,製造エネルギーに革新をもたらすグリーンプロセスとして期待されている.酸化物ワイドギャップ材料は,大気圧プロセスとの整合性に優れ,溶液原料をベースとした大気圧薄膜形成に関する研究が活発化している.本稿では,現在,我々が取り組んでいる溶液原料を用いた大気圧成膜技術であるミスト化学気相成長法とその酸化物薄膜形成,ならびに本手法を用いて大気圧プロセスにより作製したInGaZnOx薄膜トランジスタに関する最近の研究を紹介し,大気圧プロセスの可能性を示す.