近年,家電製品あるいは医療検査機器などの小型化,高機能化・高精度化,さらには低消費電力化が求められる中,これまでさまざまな動力源として用いられてきたモータに代わるアクチュエータ(入力されたエネルギーを機械的な変位や応力に変換する材料)として,軽量で柔らかく,静動性に優れ,人間の筋肉のようにしなやかに動く高分子アクチュエータが注目されている.本稿では,高分子アクチュエータの中でも空中で安定に駆動し,ナノカーボンと高分子材との複合電極の伸縮現象を利用したナノカーボン高分子アクチュエータに関する最近の研究動向と応用へのチャレンジについて紹介する.