2015 年 84 巻 3 号 p. 231-234
2003年にTbMnO3において磁場による電気分極の90°回転が発見されてから,磁気秩序を伴う強誘電体がマルチフェロイクスというキーワードの下で集中的に研究された.その結果,サイクロイドと呼ばれるらせん磁気秩序が電気分極を誘起すること,磁場によるサイクロイドのスピンフロップ転移が電気分極の磁場誘起回転として観測されることが明らかになった.また,磁気秩序が強誘電性と強磁性の2つを同時に誘起するマルチフェロイクスでは,ドメイン壁の構造を制御することで磁場誘起電気分極反転現象や電場誘起磁化反転現象が実現可能である.