応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
研究紹介
高い磁気転移温度をもつハーフメタル遷移金属酸化物
カチオン秩序配列による磁気構造制御
島川 祐一
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2016 年 85 巻 3 号 p. 212-217

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抄録

室温よりもはるかに高い磁気転移温度をもつ新しい電気伝導性フェリ磁性体,A-Bサイト秩序型ペロブスカイト構造酸化物CaCu3Fe2Re2O12を高圧法により合成した.この物質は,伝導電子のスピンが一方向に揃(そろ)ったハーフメタルであることが電子状態計算から示唆され,実際にスピンに依存した抵抗変化が観測される.このような高い転移温度をもつハーフメタル酸化物は,将来のスピントロニクスを支える材料になる可能性を秘めている.合成した新物質の結晶構造,磁気構造,電子状態と磁気輸送特性を示すとともに,高い磁気転移温度と大きな磁化がペロブスカイト構造でのカチオン秩序配列により磁性イオン間の相互作用を制御した固体化学的物質設計に基づくものであることを紹介する.

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© 2016 公益社団法人応用物理学会
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