気候変動や社会構造の変化などさまざまな要因により,農業は変革を余儀なくされている.成長速度の速い情報通信と比較的時定数の大きな農業という,一見ミスマッチな組み合わせに,人々の大きな期待が寄せられている.圃場(ほじよう)や作物に関するセンサ情報をクラウドに集約し定量的に分析することで,これまで篤農家の勘と経験に基づいて行われてきた栽培技術の定量化,生産性向上が可能になる.また,集約した農地の一括管理による大規模化や,高性能な位置情報を用いた農機具の自動操縦による省力化などが期待できる.本稿では,そうした農業情報センシングを低コストで実現するための諸技術を紹介する.