応用物理
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Print ISSN : 0369-8009
研究紹介
光格子時計の遠隔周波数比較による標高差計測
高野 哲至高本 将男黒石 裕樹香取 秀俊
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2017 年 86 巻 11 号 p. 972-976

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抄録

アインシュタインの一般相対性理論によれば,時の経過は重力によって変化する.地球上の同じ高さに置かれた2つの時計の片方を1cm持ち上げると,持ち上げられた時計の進みはもう1つの時計より1.1×10-18だけ早くなる.本稿では,遠隔2地点に18桁精度の光格子時計を設置し,この相対論的時間の進みの差をセンチメートルの高さの差に相当する精度で観測した,世界初の「相対論的測地」実験について紹介する.

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© 2017 公益社団法人応用物理学会
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