2017 年 86 巻 6 号 p. 474-477
金属イオンと有機配位子の自己集合から生成し,規則的な細孔を有する金属有機構造体(MOFs)が,活性炭やゼオライトに次ぐ新しい多孔性材料として注目され,近年大きな研究領域を形成している.金属イオンと有機配位子の組み合わせの自由度により,これまでに数多くのMOFが合成されているものの,得られたMOFが必ずしも分子を吸着する機能を有するわけではない.本研究では,バルク(結晶サイズが大きい)状態では分子の吸着能を全く示さないMOFが,ナノメートルサイズの結晶性薄膜になるとゲートが開くような構造変化を伴って分子を取り込むようになるという現象を発見した.