2021 年 90 巻 10 号 p. 623-627
近年,小型,低消費電力,高放熱,高出力などの優れた特性や異種機能を集積化した半導体デバイス・機器の実現に,常温・低温接合技術が重要な役割を果たすと期待され,国内外で活発な研究開発が行われている.センサおよびMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)は,シリコン(Si)以外のガラス材料,有機材料,圧電材料などのさまざまな異種材料が集積化され,ウェーハレベルでのパッケージングや微小空間の気密封止が求められるため,熱損傷による特性劣化や熱膨張係数差による残留ひずみをできるだけ与えない常温・低温接合技術が重要なキーテクノロジーとなっている.本稿では,常温・低温接合技術として金(Au)薄膜を用いた表面活性化接合(Surface Activated Bonding: SAB)を中心に取り上げ,センサ・MEMSの気密・真空封止という観点から最近の研究事例を紹介する.MEMS技術による小型原子時計用ガスセルへの適用などが期待されている.