応用物理
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Print ISSN : 0369-8009
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光吸収膜による干渉効果を活用した着色太陽電池
増田 泰造
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2021 年 90 巻 2 号 p. 107-111

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抄録

薄膜干渉は眼鏡やカメラレンズの反射防止のみならず,タッチスクリーン,計測器や顔料として広く用いられている.従来,薄膜干渉は透明な誘電体膜(SiO2やTiO2など)を積層して所望の効果を発現してきた.基礎研究から応用技術まで成熟した分野ではあるが,近年,透明材料の代わりに光を吸収する材料を用いた干渉現象が新たに活用されている.光吸収膜による干渉では,複素屈折率をもつ材料が用いられるため,材料界面での光の位相変化が0またはπではなくなり,光の波長よりもはるかに薄い膜(5~25nm)で共振動作が得られる.また,透明な誘電体に比べ,高い屈折率をもつ材料が選定できることから,膜設計の自由度が格段に広がる.本稿では,光吸収膜による干渉効果について解説をした後,その応用例として着色太陽電池を紹介する.

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© 2021 公益社団法人応用物理学会
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