応用物理
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Print ISSN : 0369-8009
研究紹介
透明導電膜スパッタ成膜プロセスの基礎
重里 有三岡 伸人
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2022 年 91 巻 3 号 p. 160-163

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抄録

酸化インジウム(In2O3)系,酸化亜鉛(ZnO)系,酸化スズ(SnO2)系,酸化チタン(TiO2)系などの酸化物系透明導電膜(TCO膜)はさまざまな平面型表示素子や光・エレクトロ二クスデバイスに幅広く応用されている.高性能なTCO成膜のためには結晶構造・結晶性や化学量論組成比の精密制御が必要不可欠である.本稿では筆者らが取り組んできたさまざまな工夫をした直流スパッタ成膜プロセスに関して解説する.金属ターゲットを用いた反応性直流スパッタプロセスにおいて,直流放電のインピーダンスやプラズマ発光強度をin-situでモニタし,その値を高速でフィードバックすることで酸素流量をPID制御すれば,作製する酸化物薄膜の化学量論組成比を連続的に精密制御することができる.この手法により反応性スパッタによる高性能TCOの成膜方法を確立するとともに,幅広く電気特性や光学特性が系統的に異なる膜を作製し,TCOの物性に関する研究に役立てることができる.

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© 2022 公益社団法人応用物理学会
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