応用物理
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解説
グラフェンとフラーレンで形成されたカーボン界面のナノトライボロジー
佐々木 成朗
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2022 年 91 巻 9 号 p. 536-541

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抄録

微視的機械を稼働させる際の低摩擦条件を探索することは,省エネルギー問題の解決に不可欠な要請である.この問題にナノテクノロジーの観点からアプローチするため,グラフェンとフラーレンで形成されたカーボン界面のナノトライボロジーを摩擦力顕微鏡測定と分子力学シミュレーションを使って調べた.荷重,走査方向,フラーレンの配向角度,封入フラーレン種が,フラーレン/グラフェン界面(フラーレン分子ベアリング)やグラフェン/グラフェン界面のナノスケール摩擦に与える影響を議論する.例えばC60分子ベアリングの荷重を利用すると,超潤滑状態のON-OFFを制御するデバイスの開発につながることが期待される.またナノスケール摩擦の異方性は超潤滑説で説明できる.界面における蜂の巣格子の整合接触時に摩擦力は最大となるが,格子の不整合性が増加すると摩擦力は急激に減少する.

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© 2022 公益社団法人応用物理学会
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