モータの電力消費が増加する中,エネルギー効率の向上が喫緊の課題となっており,高効率モータの開発が重要視されている.永久磁石はそのキー部品であり,現在はネオジム磁石が主流である.しかし,ネオジム磁石の耐熱性を向上させるために添加される重希土類元素(例:ジスプロシウム,テルビウム)は,資源供給の不安定性という課題を抱えている.このような背景から,重希土類を使用しない代替磁石として,サマリウム(Sm)系磁石が注目を集めている.本稿では,Sm系磁石の中で高温環境で優れた性能を持つSm-Co系,今後高磁力化が期待されるSm-Fe系それぞれにおける最近の研究開発の進展について概説する.