応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
研究立国と二つの文化
田中 靖政
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1984 年 53 巻 10 号 p. 826-841

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抄録

本稿は「研究立国」に資する各種の要因を, (1)時間, (2)文化, (3)政策の視野から,それぞれ論じたものである.「時間」は研究の本質に,「文化」は研究がなされる環境に,また「政策」は研究達成のための有限な資源の配分に関与する要因群であり,それぞれについて,研究に関する一般的問題と日本の知的風土に固有な特殊問題とを分けて考察した.「研究立国」は研究体制の基盤の上昇に伴なう副次的結果の1部であり,本稿ではこうした基盤の確立を捉進するためのシナリオを提示した.

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© 社団法人 応用物理学会
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