抄録
耐衝撃性樹脂は,基本的にはTgの低いゴム成分を分散相に,樹脂成公を連続相にもつ多相構造を形成している.前者のゴム成分は耐衝撃性,後者の樹脂成分は力学的発現にそれぞれ寄与しているが,しかし,その相界面の接着性が低いと耐衝撃性は有効に発現されない.このために樹脂にゴム成外を単純にブレンドするよりもグラフト重合,ブロック重合,あるいはIPNなどによってゴム成分を導入し,多相構造を形成するほうが,より高度の耐衝撃性を有する樹脂が得られる.このような耐衝撃性樹指は,ゴム相と樹脂との相界面にグラフトポリマー,あるいはブロックポリマーが局在化した相構造を形成しているのが特徴的である.現在市販されている耐衝撃性樹脂の大半は,グラフト重合タイプのものであるが,適当な耐衝撃性の付与には単純なゴム成分ブレンドも多い.