日本心理学会大会発表論文集
Online ISSN : 2433-7609
日本心理学会第84回大会
セッションID: PC-104
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3. 社会・文化
子どものボディイメージの現在
*鈴木 公啓
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抄録

本研究は,子どものボディイメージの現状を明らかにすることを目的とした。

日本全国に居住する3歳以上の未就学児から高校生の娘がいる母親790名(平均年齢37.5歳,SD=6.28)を対象にweb調査を実施した。

娘の普段の会話や行動から,娘自身の考えや行動にどの程度あてはまるか,母親が把握している状態についての回答を求めた。「体型の(肥満)認識」「体型への不満」「ダイエット」について「1.あてはまらない」「2.ややあてはまる」「3.あてはまる」「4.とてもあてはまる」の中から選択を求め,2から4を選択した場合は該当ありとした。

「体型の(肥満)認識」の該当有りは,未就学児は23.9%,小学生低学年は47.2%,小学生高学年は52.9%,中学生は56.2%であった。「体型への不満」は,順に27.3%,49.7%,61.5%,69.9%であった。「ダイエット」は,順に18.2%,30.6%,39.0%,43.84%であった。

小学生低学年以降は,約半数以上の子どもが痩身志向を有していることが確認された。さらに,未就学児においても,ある程度の割合の子どもが痩身志向を有していることが確認された。健康面の問題からも看過できる問題では無いと考えられる。適切な介入が必要であろう。

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