日本心理学会大会発表論文集
Online ISSN : 2433-7609
日本心理学会第85回大会
セッションID: PC-012
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3.社会・文化
2020年台風10号における九州地方の住民の避難行動に関する研究
*元吉 忠寛
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キーワード: 災害, COVID-19, 避難所
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抄録

新型コロナウイルス感染症の流行により,ホテルや旅館,安全な親戚や友人知人の家に避難するという分散避難が推奨された。これまでは学校の体育館などの避難所に避難することが多かったが,安全な親戚の家,知人や友人の家,ホテルや旅館が避難先として選択肢に入るようになった。避難所の居住性・快適性は避難行動の促進の要因となることが予測される。2020年9月6日から7日にかけて接近した台風10号は,特別警報の発表も予想され九州では大きな被害が出ることが心配された。本研究では,台風接近時の人々の避難行動の実態と意識について把握することを目的とした。九州の7県の住民,男女各100名,合計1400名を対象として,自宅が持ち家(一戸建て)で,自宅が浸水することが「ある」または「わからない」と回答した者を対象とした。避難をした187名のうち指定された避難所に避難した者は67名(35.8 %),親戚の家に避難した者は52名(27.8 %),ホテルや旅館に避難した者は35名(18.7 %)だった。避難先で困った点,よかった点などについて検討がされた。

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© 2021 公益社団法人 日本心理学会
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