抄録
内閣府経済社会総合研究所(旧経済企画庁経済研究所)では,1992年以来,環境省地球環境研究総合推進費の下に,環境・経済統合勘定の研究開発を行ってきた.国連ハンドブックSEEA 93に準拠して作成された日本版SEEA は,環境負荷を帰属環境対策費用によって間接的に貨幣評価し,これをNDP から控除することによってグリーンGDP を導く.また,日本版SEEA に代わって開発が進められているハイブリッド勘定は,環境負荷を貨幣評価せず,物量単位で指標化する点に特徴をもつ.本稿では,日本版SEEA の概要と問題点を明らかにするとともに,ハイブリッド勘定の成り立ちを解説し,今後の環境・経済統合勘定の開発の課題と方向性について示唆したい.