2024 年 77 巻 30 号 p. 167-276
中央知的財産研究所では、令和3年12月から、高林龍主任研究員の下、「イノベーションに資する技術情報の活用方策―先使用、ライセンス、消尽の視点を中心に―」を研究課題として研究を行ってきた。その研究成果は本号(別冊パテント第30号)において詳細に報告されている。この報告に先立ち、令和5年3月3日に日本弁理士会中央知的財産研究所主催第20回公開フォーラム「先使用権―主要論点 大激論」と題して、先使用権についての基調講演と、この基調講演を受けて、先使用権の主要な論点について学者、実務家、元裁判官、企業人を含む論客が激論を交わすパネルディスカッションとが行われた。本報告はその内容を講演録としてまとめたものである。