抄録
現在、大きく特性の異なる無機材料と有機材料とのハイブリッド化とその応用に大きな興味が持たれている。通常、ナノサイズの無機粒子を有機マトリックス中に分散させる場合、無機粒子の凝集が起こってしまう。本研究では、無機相にルチル型構造を有し高い屈折率を示すTeO2を選択し、金属-有機化合物前駆体溶液の加水分解反応を制御することによって、無機相と有機相とのナノメートルレベルでのハイブリッド化を行い、TeO2ナノ粒子が有機マトリックス中に均一分散したTeO2ナノ粒子/有機ハイブリッドを合成した。また、さまざまな条件でハイブリッドの合成を行い、合成条件の違いによる光学特性の違いの評価を行った。