抄録
スパッタ法により作製した50ZnO·50Fe2O3の酸化物薄膜が以下のようなクラスターグラス的な磁気特性を示した。この試料は室温で強磁性を示し、その磁性の起源はFeとZnのカチオンがサイト交換を行うことであると考えられる。一方、温度依存性に関しては275Kを境にZFCとFCに分岐を生じた。これはその温度下で凍結し得る準安定なスピン状態を持つことを示している。その温度はスピン凍結点(Tf)と呼ばれており、交流磁場に対する周波数依存性を見せた。X線回折実験によるとこの試料はスピネル型に帰属される多結晶体であったが、Bi2O3を添加して非晶質化した試料でも同じような磁気特性が見られた。