抄録
透光性を示すまでに緻密化された、ほぼ理論密度のC12A7の焼結を報告する。CaCO3とγ-Al2O3の固相反応によりC12A7を合成し、生成物を湿式遊星ボールミルによって粉砕した。乾燥して得られたC12A7粉末のBET比表面積は、2.9m2·g-1であり、平均粒径0.77μmに相当する。この粉末を整形·冷間静水圧プレスを施した後、空気中と乾燥酸素中で1300℃で焼結を行った。焼結密度や、試料の光透過は乾燥酸素中で焼結を行うことによって著しく改善され、焼結時間が長くなるにつれて試料の光透過性が向上した。48時間の焼結によって、1mm厚に対して可視域(400-800nm)の平均透過率は70%に達した。焼結時間の増大と共にC12A7のケージ中に存在するOH-の量が徐々に減少した。空気中で焼結した場合には十分な透光性は得られなかった。結晶粒界三重点に存在する気孔が主な光散乱体であり、この消失によって透光性が得られた。C12A7は、高温でOH-や、O-2を伝導するために、これを介して気孔に閉じ込められたガス(特にH2O)を外部に放出しやすいために、容易に気孔を消失させることができると考えられる。