抄録
材料の弾性率(ヤング率、剛性率、ポアソン比)は材料開発や力学特性を評価するために重要な物性値である。最近の部品の微細化により、これまでの試験法では弾性率の測定が困難となりインデンテーション法により弾性率を算出することが多いが相対的な弾性率の評価にとどまっている。近年微小試験片で測定可能ないくつかの弾性率測定法が提案されているが、簡便に室温から1000℃以上まで測定できるような方法は少ない。そこで本研究では、一般的に用いられ高温での測定も容易な共振法による弾性率測定を薄膜材料へ拡張することを目的とし、その高温での弾性率評価法の可能性を検討する。