抄録
炭酸バリウムとルチルからチタン酸バリウムを生成する反応は, 従来, 固相反応として扱われてきたが, 粗粒の炭酸バリウムを含む粉末成形体を, 950℃で加熱した場合に融液の生成が確認された. 融液の関与の有無により反応機構が異なることが予想されることから, それぞれの場合のチタン酸バリウム生成反応を動力学的に検討した. 融液が関与する場合(ルチル焼結体の厚さの減少量をもとに算出)の活性化エネルギーは95.8kJ/molであった. この値は, 900℃以下の加熱減量からの活性化エネルギー(235kJ/mol)に比べて半分以下の値であった. 温度が高くなって融液が反応に関与すると反応し易くなることが動力学的にも確認された.