日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2003年年会講演予稿集
セッションID: 2D28
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溶液プロセスによる機能性セラミックス膜の直接作製
*渡辺 友亮宇尾野 宏之藤原 武李 ユンギ堂免 一成吉村 昌弘
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抄録
セラミックスを製造するのに、粉体調製および焼結法または気相成長法を用いるのが一般的である。我々はそのような多量のエネルギー及び原料を消費する方法ではなく、比較的低エネルギーで材料の作製を可能とするソフト溶液プロセスを提案してきている。我々はこの方法を用いて BaTiO3,SrTiO3 などの誘電体、BaWO4, CaWO4, YVO4 等の蛍光体、LiCOO2 等の電池電極材料膜を直接作製してきた。このようなセラミックス膜を作製する場合、チタン酸バリウムの場合はチタン基板、コバルト酸リチウムの場合はコバルト基板といった金属基板上への製膜が主であった。しかし、ソフト溶液プロセスをより実用材料へ応用するためには、任意の基材上に成膜できることが望ましい。 我々はこの目的のために新たな方法を考案し「デュアルアノードシステム」と呼んでいる。これは今までの方法が、金属基板から溶解する金属イオンと溶液中に存在する化学種が反応してもとの金属基板上に結晶成長するメカニズムを利用しているのに対し、溶解した金属イオンを他の基材上に移動させ、そこで起こる反応により結晶成長させるものである。我々はこの方法を用いてLiCoO2膜を白金・ニッケル・グラファイト基板上に直接作製することに成功した。新たな方向としてNaTiO3系光触媒薄膜の直接作製を行い、その特性評価を行った。NaTaO3は紫外線領域で活性の高い光触媒として知られており、現在までに薄膜としての作製例がないが、本研究ではじめて成功した。溶液からの結晶膜作製は、欠陥の少ない結晶を育成できることが多く、光触媒の作製方法としては検討する価値があると思われる。
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©  日本セラミックス協会 2003
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