抄録
炭酸イオンは層状複水酸化物への親和性が強く容易に脱離しない。そのため炭酸イオンを含むハイドロタルサイトはイオン交換性が極めて低く、500℃という高温加熱による炭酸ガスの脱離と再構築が行われているのみで、その陰イオン交換剤としての用途は極めて限られていた。今回、室温での温和な条件で、希酸と塩の混合水溶液によって、結晶の外形・粒径を変化させずに短時間に脱炭酸イオンする方法を見出した。これによりイオン交換性の高い層状複水酸化物への変換が可能となり、各種の陰イオンの包接が可能となった。炭酸ガスの吸着・脱離のプロセスへの応用、また、層状ナノ複合体合成への応用が期待できる。