抄録
無機酸としてHNO3またはHClおよび有機酸としてギ酸,酢酸またはプロピオン酸を用いて水溶液プロセスによりハフニアゾルを作製した。これらのゾルをガラス基板上に塗布し,紫外線を照射してハフニア薄膜を作製した。薄膜の表面形態をAFMにより観察すると,すべて平坦面であり同様の形態であった。それらの滑水性は,ゾル作製時に用いる有機酸により変化し,酢酸を用いた時が最も良好であった。従って,薄膜の表面機能は有機酸により制御できることを明らかにした。また,薄膜表面には,有機酸の官能基およびHfイオンに結合したOH基が存在している。そこで,薄膜の組成を昇温脱離(TPD)法により調べた。