抄録
近年、大画面の液晶パネルの配線パターンをインクジェットプリンティング法で作製しようという研究が盛んになっている。本研究では、ゾル‐ゲル法を用いて、低温熱処理で導電性に優れたインクジェットプリンティング用インクの合成を試みた。過塩素酸銀を出発原料としたアルコール還元法でPVP保護銀ナノ粒子を合成した。次に、この銀ナノ粒子、トリフルオロ酢酸銀とケイ酸エチルを出発原料としたゾル‐ゲル法で銀ナノ粒子が含有したインクを合成した。得られたインクをインクジェットプリンティング法で印刷し、230℃で焼成した結果、抵抗率が20μΩcm以下である配線パターンを得ることができた。