抄録
"超臨界圧軽水冷却原子炉(SCWR)を実現するには、大きな温度差にさらされるブランケット冷却水案内管等の熱応力を軽減するため、高耐熱性断熱材料の開発が必要である。SCWR用断熱材料としては、核的特性および耐熱性の観点から、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)が有望な候補である。YSZ焼結体の熱伝導率は微細構造により異なる。
単分散ポリメタアクリレート(PMMA)粉末を造孔材として添加して焼結温度を制御することによるYSZ焼結体の微細構造制御を検討した。YSZ焼結体の密度、結晶粒径、気孔径および気孔の繋がり方は、PMMA粉末の粒径、PMMA粉末粒子とYSZ粉末粒子の個数比および焼結温度により制御することができることが明らかとなった。
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