抄録
環境汚染の原因となる環境汚染物質には大気中に低濃度で存在するものが多く、これらを処理する方法の一つとしてチタニア光触媒が挙げられる。本研究では低濃度の環境汚染物質の処理に対するチタニア光触媒のさらなる高機能化を目指し、チタニアと揮発性有機化合物の吸着能に優れているX型ゼオライトとの複合化を行っている。複合プロセスとしては、溶融-急冷法で作製したチタニア-シリカ系分相試料を水熱処理することにより、ゼオライト相の析出とチタニア微粒子との複合化を同時に行っている。本発表では主にX型ゼオライトとチタニア微粒子との複合試料について、2-プロパノールに対する吸着・光触媒特性を調査した結果を報告する。