抄録
Y2O3は希土類蛍光体、高透光性セラミックス、耐熱材料や耐プラズマ性部材としての応用が期待される材料である。特にY2O3微小粒子の合成は、量子サイズ効果による発光色の制御への応用や、発光強度の向上による省エネルギー化などが期待される。微粒子の合成には種々の方法があるが、粉砕などの固相法では微粒化に限界があるため、液相法や気相法による様々な物質のナノ粒子合成が多く報告されている。本研究では液相法の一つである、超音波噴霧熱分解法(Ultra Sonic Pyrolysis System : USPS)を用いてY2O3微粒子の作製を試みた。特に、USPSプロセスにおける各種合成条件を検討することでY2O3微粒子の形態制御を行ったので、それらの結果を中心に報告する。