抄録
固相合成したNa型層状酸化ルテニウムを酸化処理することで層間のNa+を抽出した。さらに塩酸処理を行なうことで、残りのNa+がすべてH+でイオン交換された水素イオン型酸化ルテニウムH0.2RuO2・0.5H2Oを合成した。次に、イオン交換したH+のモル数と嵩高いテトラブチルアンモニウムイオンのモル数の比を変化させて混合・振盪させたところ、比に応じてインターカレーションから剥離、水和膨潤まで反応が変化することが明らかとなった。また、単層剥離によって得られたナノシートを基板上に取り出しキャラクタリゼーションを行った。その結果、元の母相のホスト構造を保っていることがわかった。