抄録
窒化珪素(Si3N4)をはじめとするセラミックスは,そのすぐれた機械的特性からベアリングをはじめとするさまざまな部品に用いられている.さらに近年では二酸化炭素(CO2)の排出量削減を背景として,鉄よりも軽量なアルミを自動車部品などの材料として用いる傾向が高まっている.アルミ部品を鋳造する場合,そのすぐれた耐熱性などからSi3N4が多く用いられている.一方,Si3N4は機械的な加工が困難な材料の1つであり,加工コストの低減が普及促進の1つの課題となっている.本研究ではELID(electrolytic in-process dressing)研削法を用いることにより,Si3N4の高能率・高精度研削を試みた.また,研磨の一種であるラップ加工を行った場合との表面性状の比較を行った.